夏休みも後半戦 考える力はついてきましたか?
1 どんな2学期にしたいのか 考える力はついてきましたか?
7月の学校便りで、「成長する夏休みに―考え、選択し、自己決定―」という内容のものを載せました。「めんどくさい」「やりたくない」「かったるい」と言って、何もやれたがらない子どもがいます。さて、あなたならどうしますか。仕方ないからやってあげるのか、やりたくないなら、そのままにしておくのか、きつく叱って叩いてでもやらせるのか。いくつかのやり方を書きましたが、どれも子どものためにはならない回答です。大切なことは、やりたくないことをやらせるためにはどうしたらよいか、拒否する子どもに質問することです。そんな子がいたら「あなたならどうする?」
「人は質問されると考える」ものです。相談されるとそれなりに考えて答えを出そうとするものです。それが第一歩です。
その結果、やる気が出てくるということは、「理想の自分に近づく」ということです。
自分はどんな自分になりたいのか。「理想の自分の姿」を具体的にすることです。「勉強がもっともっとわかるようになりたい」「スポーツが得意になりたい」「たくさん友だちがほしい」などなど、「なりたい姿」があるはずです。では、どうしたらその姿に近づくことができるのかを、3つのステップで考えていきましょう。
①今の自分はどんな自分⇒何ができている、何ができていない⇒どう行動したらいいのか
②理想の姿に使づくために、何を目標にするかを考える。⇒そうなるためにはどうしたらいいかを具体的に考えて行動する。
③理想のなりたい自分に近づく。⇒もっともっと理想の姿になるためには、どうしたらいいかを具体的に考えて行動する。
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読んでみてわかると思いますが、「理想のなりたい姿」は、「理想のなりたい姿」に近づくために考え行動すればするほど、「もっともっと理想の姿」が大きくふくらんできます。近づけば近づくほど、どんどん成長して大きくなっていくということです。成長は目標ではありませんから、達成することはありません。いくらでも成長し続けます。成長は永遠と言えます。成長に限界はありません。
2学期は、どんな自分になりたいのか。今の自分はどうなのか。理想に近づくためには、まず何をどこからやり始めればいいのか。やり始めれば、永遠の成長サイクルに入っていきます。
どんな子どもも成長することはできます。大切なのは、そうなるための考える手順がわかっているかと言うことです。自分で自分に質問してみましょう。
「今のままの自分で楽しいのかな」「今のままの自分に満足しているのかな」⇒「本当はこんな姿になりたいんだよな」「こんなふうにできたらいいな」⇒「今の自分は何が苦手なのかな」「何が足りないのかな」⇒「理想の姿に近づくためにまずは○○からやっていこう」⇒「次に◆◆もやってみよう」⇒「だんだんできるようになってきたぞ」「やれば自分もできるじゃないか」⇒「次はこんなこともやってみたらいいんじゃないかな」⇒「成長してきていることが実感できてきたぞ」「成長に終わりはないんだな、うんうん」
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自分で考える⇒選択する⇒自己決定する。決定したことには、責任を持つ。
全てはあなた自身のことですよ。あなたがやらないで、だれがやれるのですか。
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2 生活のリズムを整えましょう
早いもので、40日以上あった夏休みも、残り20日ほどになりました。そろそろ生活のリズムを学校用に変えていく時期です。子どもたちの中には、学童保育に朝から行っているため、生活のリズムはできているという人もいると思いますが、そうでない人は、起床時間を夏休み前に戻すことから始めましょう。
夏休み中、朝ゆっくり起きていた人は、学校が始まっても登校するのがつらくなり、「今日は休む」「頭が痛いから、起きられない」「学校まで一緒に行ってあげるから、早くしなさい」などの声が夏休み明けは、聞こえてきそうです。そうならないためにも、夏休み前の学校があった時の時間には起きるようにするなど、まずは起床時間を夏休み前に戻しましょう。
3 寝る子は育つ
起床時間を早くするということは、夜寝る時間を早くするということです。遅く寝て早く起きるのはつらいでする。小学生と言う時期は、特に睡眠が大切です。睡眠は、体の成長、集中力、記憶力にも関係しています。昔から、寝る子は育つと言われていますが、現在は、科学的な根拠が実証されています。低学年なら10時間近くは睡眠時間が理想的です。高学年なら9時間が理想的だそうです。中学生以上になると、8時間程度でもよくなるそうです。
学力との関係も明らかです。睡眠時間が5時間未満と9時間程度では、国語と算数の得点に20点近く差が付いたというデータもあります。
さらに、睡眠不足だとイライラしたり、キレやすくなるといわれています。睡眠はとても大切です。